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甘草(かんぞう)

甘草(かんぞう)

学名Glycyrrhiza glabra。マメ科の多年草。西洋ではリコリスと呼ばれる。消化不良にいいとされる。

主成分のトリテルペン配糖体は、ショ糖の150倍という強い甘みを持っているため、食品添加物の甘味料として利用されている。

これに1割ほど含まれるグリチルリチンには、副腎皮質ホルモンの産生促進、結合組織の増強による抗アレルギー、抗炎症などの作用がある。

日本ではグリチルリチン製剤は、肝機能異常や湿疹・皮膚炎、口内炎を改善する医薬品として利用されているが、ドイツでは、カタル性の胃・十二指腸炎の治療薬として認められている。

また、グラブリジンをはじめとするフラボノイドなどに関する研究も進んでいる。

 

<<漢方>>
漢方で用いられる甘草は、ウラルカンゾウ(学名はGiycyrrhiza uralensis)の根および根茎の部分を乾燥させたもの。

体のエネルギーである「気」を補い、消化器の機能を高める作用、呼吸器を潤す潤肺(じゅんぱい)作用、痛みを止める作用などが知られている。

薬の性質を調和して、百毒を消すといわれ、作用の強い薬物に配合したり、相反する作用を持った薬物を調和させるために、漢方薬の処方に広く用いられている。

なお、大量に、あるいは長期にわたって摂取すると、むくみや低カリウム血症を引き起こすことがあるので、用法用量には注意が必要。



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